恋愛ごっこ

そうこうしているうちに恋に落ちたのは、妻のある人だった。「二十八歳くらいだったかな。ひと回り以上年上の人で、広告関係だったんだけど、業界ではそこそこ名前のある人だった。感性が合うというか、お互い忙しいからどこに遊びに行くというわけでもなかったんだけど、時間を共有するのが楽しかったですね。彼は家が茨城県の田舎のほうなんで、東京で遅くなると週に二日くらいはウチに泊まってました。奥さんとはぜんぜんセックスしてないっていうし、あんまりコミュニケーションもないみたいなことを言ってるんで、家庭内別居状態なのかな?なんて思ったりもして……。不倫の盲点なんですけど、自分といるときは彼は夫婦じゃなく一人の男じゃないですか。だから、家庭でだれかと夫婦として生活してる部分があるんだってことを忘れちゃうんですよね。で、自分たちがすごく仲がよかったりすれば、いつかは奥さんと別れて自分といっしょになる気があるのかな……なんて考えることもあったんです。彼には子供もいないし、もちろんすぐじやないにしてもね」つき合い始めて一年後のこと、望月さんはいつもよりずいぶん生理が遅れているのに気づいた。まだ子供は欲しくなかったが、彼の子がお腹の中で芽生えているかもしれないと思うと、少しうれしい気持ちがあったという。「ひょっとしたらできたかもしれないよって、半分ふざけて笑いながら言ったんですよ。そしたら顔色がみるみる変わっちゃって……。何うれしそうに言うんだって感じで、そうやって俺をこらしめたいのか……みたいなこと言うんですよ。産むって言われたら奥さんとの生活がダメになるから、そうやって脅迫してるのか……みたいに。で、私も驚いて、なんでそんなふうに考えるのかとかいろいろ話してるうちに、いったいどういうつもりで私とつき合ってるのかっていう話になったんです。そしたら、自分は結婚してるし、それを承知の上でお互い割り切ってつき合ってたんじゃなかったのって言われて……。もちろん、妻と別れる気はさらさらないって、当然のように言い切るんです。私といたいけど、別れられない事情があるとかそういうんじゃなくて、愛人との関係は別の次元にある恋愛ごっこのようなものだっていうような言い方だったですね」面倒見が良いオンナはモテます。あなたも←ここで頑張ってパートナーを見つけましょう。

DY028_L